皆さんこんにちは。
今回の『フェアトレード千葉を学ぶ~千葉の団体訪問編~』では、地球市民交流基金アーシアンの代表の森田さんにお話を伺いました!
対面とオンラインのハイブリッド型でのインタビューを行い、貴重なお話をたくさん伺うことができました。
〈アーシアンとは?〉
1991年に起きた湾岸戦争の犠牲者のために生活クラブ千葉でカンパ金を集めたことがきっかけで、その後の持続的な支援活動のために1993年、「地球市民交流基金EARTHIAN」
が設立されました。
現在アーシアンさんではフェアトレード商品の販売と海外交流支援の2つを軸にして活動されています。
〈どんな活動をしているの?〉
Ⅰ.海外交流支援
★パキスタンのスラムにある学校「アルカイールアカデミー」内職業訓練所縫製科支援
この地域では高学年(10歳くらい)になると男の子は家計を支えるために仕事につき、女の子は社会的風習により1人で外出するのもままならなくなり10代前半で結婚することも多く、学校をやめていく生徒が大勢いました。
そのような背景から、アカデミーの校長先生の要望に応え、2001年よりアルカイールアカデミー職業訓練所を開設し支援を開始しました。
一般教育に加え職業訓練があることで親を納得させることができ、学校をやめる子が減りました。学校に通い続けることで子どもらしい時間を長く持ち、将来の選択肢を増やすことにつながります。諸々の事情により現在は女子生徒の縫製科のみが運営されています。
森田さんによると、コロナの影響により外で活動できない状況下でも女生徒の中には近所の人から洋服の注文を受け、自らお金を稼いだ女の子たちもいたそうです。
女の子たちが自分の意志で自らのスキルを活かそうと行動を起こす姿には、見習わないといけないところがたくさんありますね。
★ラオスの支援
アーシアンさんでは毎年JVC(日本国際ボランティアセンター)の国際協力カレンダーの販売を行っており、カレンダーの収益はそのままJVCラオスチームに寄付されています。
近年ラオスは政府や外国企業による開発が推し進められています。ダム開発などの大規模事業のための強引な土地の収用や環境破壊が行われ、生活の多くを森や川からの恵みに頼っている村人たちの生活を困窮させています。村人自身による自然資源の管理・利用と農業技術の向上を支援することを通して村人たちの生活の安定を目指しています。
Ⅱ.フェアトレード商品の販売
他の団体のものも含め、多くの国のものを取り扱って販売されています。アーシアンショップ柏での販売のほか、様々なイベントに参加されています。
〈活動の上で大切にしている思い〉
代表の森田さんはフェアトレード品を販売することは世界情勢に興味を持ってもらうための媒体であるとお話しして下さりました。
フェアトレードは国際協力の中でも“物”で入るためみんなが入りやすく、紛争地帯のものなどを扱うことで、日本に住んでいてはなかなか気づかない遠い国で起きていることに関心を持つきっかけになりうるということです。
また、現地の人と関わる上で、生産者の方々の負担にならないよう、彼らが本当に売りたいと思っているものを仕入れること、価値観や文化の違いを受け入れ、日本人の感覚を押し付けないようにすることに気をつけているそうです。インタビューをした私たちは皆国際協力関係に興味を持っているため、森田さんのお話を聞いて心にとめておこうと思うことがたくさんありました。
● お知らせ ●
現在、アーシアンさんでは「パキスタンのパジャマプロジェクト」が行われています。
このプロジェクトは、
・学校を卒業し定職に付く子どもが増えること
・フェアトレードが広がること
・スラムの地域全体の生活向上
を目指して、そのために必要なことを逆算して考える計画方法を用いて取り組まれています。
ぜひアーシアンさんのホームページを訪れてみてください!